議員の役得・議員でも自治会長でもないときに伝えた図書館と公園についての話

何か、「町にこうして欲しい」「もっとこうなればいいのに」という要望や提案は、ローカルなものは自治会で良いけど町全体に関わることなら議員に託すのも解決に近づく一策です。自分では小さい問題だと思っても、そうではない町全体の問題となるケースは多いと思います。 ぜひお伝えください。

議員は仕事としてその内容を精査するなどして、自治体にあった政策提言をして実現に近づける努力をします。 そして何より町側の答えも議事録に残るという公の討議になるので、出来ないなら出来ない理由や、前向きならその言質(げんち)がきちんと残ります。 

私は自治会や議員の力をよく知らないとき、

移住してすぐから町に何度か意見していたけど、全くといっていいほど相手にされませんでした。 最初は、「教育の町開成、というけど、図書館は?」とその規模の小ささに驚いたとき。(参考➡「もっと本を借りやすくしよう」(後半)

「奥まっている建物の3階で子供だけでは行く気にならないし、スペースが狭くて子どもに読み聞かせも出来ない。 誰でも気軽に本に触れられるように、移動販売ならぬ移動図書サービスという、車で本を運んできて露店のように紹介・貸し借りできるサービスがほかの自治体にありますよ」

という意見と提案です。 町からの返事は移動図書については全く触れもせず

「隣の町の大井図書館など行ってみてはどうか」

という提案でガッカリしたものでした。 

(余談・・・通い始めた小学校の図書室が、建物の端っこではなく1階ど真ん中で行きやすい場所にあるのが救いでした。 町の図書室にも通っていましたが、隣接する大井町や山北町の図書館にたまに行くようになりました。ママ友達には南足柄市の図書館も割と好評です。 大井図書館は、大井自然園の園長さんが監修する建物2階の部屋が剥製や鉱石などがあって面白いです。 山北の生涯学習センター内にある図書室はマンガや紙芝居が多いので子ども達は食いついてました。絵本が探しやすいです。最近良い評判が多く聞こえるのは近くではまだ3年目の小田原駅東口図書館、離れていても耳にする海老名駅の、スタバやツタヤと並ぶ海老名市立中央図書館…。)

また、公園についても…

(↑↑ 写真はドイツでよく泥んこになって遊んで、ピクニックもしていた公園です。冬は毎日焚火をして、パンやバウムクーヘン、栗などを日替わりで焼いていた。実際はこの4,5倍の広さ。 学生が遊具や工具の貸し借り等の面倒を見ていました。森の中ではなく住宅街にあります。)

町内の公園についても、遊具の少なさや、対象年齢を限定するラミネート紙が目障りな公園についての文句、繁茂する雑草やゴミ、錆びついた看板等から受ける安全面への懸念、小さい町なのに統一感も遊び心一つもない看板への提案・・・ 

とまあ、列挙すると、なんてうるさい母親なんだと自分で驚きますが、これら全部、公園担当課のお一人に向かって言ってますから、温和な彼には大変お世話になりました。 (参考➡「小さい町だからこそ(後半)」)  

それら要望の一部や、他の分野のことについて議員さんにお伝えした内容は、きちんと公の場で訴えていただいたり、実現したりしました。  

↑ 子どもアートスクール近くにあった、その名も「エンピツ公園」の柵。可愛い!遊具も木製にこだわっていました。 個性様々な公園がありました。

それが議員になったら、調査ができる 

議員になる前に自治会長になったときは、自治会内の意見「砂場が固くなっている」とか、「公園の歩道部分がベビーカーで歩きにくい」などを町に届けると、すぐに対応していただきました。 ローカルな内容は「行政連絡員」という肩書を持つ自治会長が「自治会要望」としてまとめて町に届けてくれます。  

この度、議員になったら更に広く、町全体に関わる問題提起や提案が出来ます。 また個人ではなく複数人で所属する委員会として行政調査ができます。 

私が所属する委員会の一つは「総務経済常任委員会」と、なんだか総括的なもの。 別の「広報広聴」「教育民生」という名前から分かり易い内容以外の全てが調査対象となります。 企画、総務、防災、財務、街づくり、環境、農業…。 

そして今年の調査内容が「公園の整備および維持管理」となりました。 1,2つの調査内容を決めて1年かけて取り組むとのことです。 

スルーされたのは内容が悪いわけではなかった

事前に希望する調査内容として全員が案を出し、その理由を説明しました。 やはり「公園の維持管理」を出した二期目のTさんは、以前から特に雑草やゴミなど衛生面とともに公園の使いやすさを一般質問で取り上げていましたから、そのような理由。 私は対象を限定しない遊具増設(最近はインクルーシブ遊具、という)などのほか、役場のさ職員さんに訴えていた以下の内容を説明すると、やっとなるほどと聴いてもらえました。  

「小さい町だからこそ、近所の公園だけでなく他の公園にも行ってみたくなるような工夫― 看板一つ一つに違う表情のあじさいちゃんがクイズを出しているといった工夫や統一感があったら良い」

「鎌倉は歴史の偉人紹介パネルがあり、他のところも見てみたいと思わせる工夫がある」「山北町は木の看板でその町らしい。太陽光パネルを使ってる。石の町、真鶴町には子供が乗って遊べる石の彫刻品がある。公園一つでその町らしさの演出が可能だし人を呼び込める」 

・・・他の委員の方々はもしかしたら、「清水さんは今日の委員会のために提案理由を整理して来たのか」と思われたかもしれませんが、そうではありません。何年か前に担当職員に伝えていてスルーされてしまった内容です。(上からの指示など、優先順位が他にあるのは分かっていました) 

他の人の調査項目案も全部良かったのですが・・・公園について「老若男女問わず憩いの場になるような」「防犯面はどうか」など前向きに肉付けする案が飛び交いました。 話を聴いていただき皆さんとじっくり調査も出来るなんて、役得だなあと感慨深く思うとともに、何の肩書もない一保護者の声が消えていたことについては、何か違うという思いがない訳でもない…