高齢化でペットどうなる?捨て猫と地域猫が増えていく?

梅雨に入り、青々とした緑に映えるアジサイが綺麗です。 ここは町のあじさい祭り会場とは離れた静かな民家の並び。 葉が茂っているところは、ふと猫がいないかな?と思うときがあります。

先日、雨の夕方に帰宅した折、「開成町の〇〇で猫の捕獲を実施するので来れますか?」とのメッセージに気づきました。 慌てて返信するも、雨が強いので捕獲用ケージ8か所の設置をその一地区で行い、作業は既に終えたとのことでした。 捨て猫から繁殖したのか、飼い猫ではない猫が増えているのです。

 ↑神奈川県西で活動するボランティアグループ、ヒューマンアンドアニマルネットワーク のチラシ。 

飼い主の事情で飼えなくなったり、捨てられたペットが引き取られる場所として動物愛護センターがあります。ここ神奈川県西にある平塚の1カ所だけ、昨年の1年だけで、犬は251匹、猫は454匹 を引き取ったとのこと。(神奈川新聞) 横浜や川崎のセンターを考えれば、合わせて何千匹が県内で手放されているのでしょうか。 ※引き取りは有料、またペットが高齢の場合等、引き取り不可となる条件も多いため、実際に飼えなくなって別所(保健所など)に運ばれたものを含めたらどのくらい数が増えるのだろう。

増えている「飼えなくなったペット」

メッセージを送ってくださった人も、雨の中地道な作業をしていた人も、町外(隣市)で別の本職をもちながら、ボランティアで野良猫達の捕獲、去勢手術を行う人たちです。 もともとは自治会長のときに「野良猫が駐車場にいて迷惑だ」との問合せがあり、彼らの存在や活動内容を知るに至りました。  

↑ 今年初め頃、ご近所さん達と地域猫の通り道という道をボランティアさんに案内していただいたとき。 よく注視していると、町内の新興地といわれる場所でも、草陰や近くの川原に猫たちがいました。

ボランティアさん達は、このまま繁殖、放置していては環境にも良くないと地道に活動されていますが、マンパワーには限界があります。 

去勢手術まで終えた後は出来るだけ里親探しをするけれど、実際には捕獲した場所に放つということで、餌やりをしていた人に責任をもって見守っていただくよう連携を取っているようです。

すっかり飼い猫のように、寝床を用意され落ち着いているネコちゃん「あげだま」!

開成駅徒歩数分の、手打ち蕎麦はもちろん、天ぷらも美味なお蕎麦屋さん「そば・うどん一品料理 恵」の入口近くにひっそり居つくようになった地域猫。  

野良猫と、地域猫の違いは耳の切り込み

「恵」さんおススメのかき揚蕎麦は、かき揚が分厚くてサクサクで美味しい!店主自慢の厚焼き・出汁巻き卵もボリュームたっぷりで… それにしてもテレビ棚の周りなど猫まみれ。 猫好きではなく犬派なんだと仰っていたけど本当かな? 気さくで人にも猫にも優しい店主さんです。🐈

ボランティアさんによると、「無責任に餌やりをして繁殖している猫ではなく、一旦捕獲して去勢手術して戻す。そうして地域の人たちが面倒を見ているのが地域猫。手術を終えているかどうかの目印に、去勢手術をして麻酔をかけている間に耳に切り込みをいれる。 それが桜の花びらのようだから、『さくら猫』という愛称がある」 とのことです。 

昔から地方ならどこでもある「野良猫」と触れ合う人情による慣習みたいものは、時代とともに猫のほうが増え過ぎて、穏やかなものではないようです。(→「そういえば猫の大繁殖がプラスに働き、観光地になった島もあったっけ・・・」と調べてみたらやっぱり高齢化や人口減少も加わり問題になっていた話

 動物愛護の観点からも捕獲して保健所直行(殺処分)ではなく、緩やかに減らしていく方法と言えるでしょうか。(詳しい話はこちら「犬猫生活福祉財団」

 昨年、町議員さんが議会で公に取り上げ、またボランティアさん達も直接、役場で説明しにくるなどして、猫に関してこういう制度があり、町内でこういう動きがある、と町も認識しています。 実施するボランティアは人数が少ないし捕獲の成功率も高くない(既に去勢済みの猫がかかることもある)ので、野良猫がいなくなるということは考えにくいけど、やらなければますます増える。 近い将来に起こりえる、高齢化と人口減少&野良猫増え過ぎによる弊害を心配します。 猫の病気や糞尿を小まめに掃除できないことによる衛生的な問題、車の事故、飛び出しに驚いての転倒、町が誇る川沿い自転車ロード沿いに住み着いての飛び出しなど。 

ご参考:環境省「飼い主のいない猫対策」地域住民、ボランティア、行政の三者協働 指針