平和な町のなかで、あまり知られていない層の問題とその支援

もう7月!暑いですね。 ↑タイトルだけで見ると、実はいろいろあるかもしれませんね…。

22日に6月議会が終了しました。前回書いたとおり一般質問は2点行いましたが、子どもと高齢者の間の人たちの福祉について、議場では端折った言葉の説明を兼ねて書いてみます。 応援・傍聴していただいた方は有難うございました。↑画像は、一般質問アフター動画(20秒)からです。

 

当日は、30分しか持ち時間がないのにモタモタ質問してしまいました。 全然テーマを深堀り出来ず不甲斐なかったのですが、言及した8050問題18歳の壁という問題については、当事者の方からとても感謝されて切実さをより感じました。 また「まずはこの問題について石を投げたのが良かった」と関係者の方から。(「もっと突っ込めば良かった」とも)

8050問題(ハチマルゴーマル問題)とは

何人かと話をして、意外に知られていないんだなと思った言葉です。 80代の年金生活者の親が、無職や引きこもりなど、経済的に自立していない50代の子を養っている親子関係のことです。

50代は働き盛りと思われる年代ですが、現在の40代~50代前半くらいの第二次ベビーブーマー世代は、就職活動時期がバブル崩壊と重なり、超氷河期。非正規社員が多い年代のため、老後にもらえる年金額は低く、ますます困窮する人口(生活保護)が増えると問題視されています。

開成町くらい小さな町だと、言及する事例がすぐ個人探しに繋がってしまいます。 具体的な事例の話は町側もしませんでしたが、「(その世代でも)少なくない数の相談がある」と述べていました。実際、町内複数の地域の民生委員から具体的な話は聞いています。

「18歳の壁」とは

18歳で制度上、子どもから大人に変わります。(➡言葉の解説と事例は、時事ドットコムニュースの記事が分かりやすい)

学校に通っている間は、さまざまな発達障がい(特性)を持つ生徒が個々に合わせた学習支援を受けられます。放課後も、そのような子達を専門的に受け入れる放課後デイサービス(学童保育のようなもの)があります。

しかし卒業後、障がいがある子どもが通う就労支援の施設や事業所は、その多くが短時間で終わります。親御さんは正社員として働くことが難しくなるし、障がいの程度によっては、帰宅後の長時間、家で付きっ切りで過ごすことになります。

もし片親の核家族だとしたら、負担が大きく、経済的に困窮するリスクもあります。

開成町では介護分野に特化した会社があることから、複数のデイサービス施設があり、学校の下校時間など送迎車を何台か見かけます。そしてそれらは18歳までのサービスなので、「18歳の壁」問題も割と身近です。

根本的な問題は国策、そして人口減の現実…他の分野にも通じること。

私は今回、ほんの小さな石を転がしただけで終わってしまった。 解決案など後からご意見として町民から届きましたが、国の制度で決められていることが多々あります。

教育分野もそうだけど、明らかな人口減少で成り手不足のところに、より綿密な福祉(教育)サービスを提供するような制度や規定を、国が新たにつくっています。 現場はてんてこ舞いなのでは…。

一体、どうやって捌くのかと純粋に疑問です。 (と、そのまま質問しましたが、まさか「そうなんです。いっぱいいっぱいで難しいんです」とは町側は答えない。なんとか工夫して誠実に、1件1件ご対応されているとのことです。)

国に現状を訴える方法はいろいろあると思いますが、小さな地方自治体で地道にできる建設的なことは、絶対的に足りない福祉人材の育成だと行きつきました。 神奈川県で資格支援制度があるのでそれを周知することなど。

町長も元気な町民の活動を支援し、「小規模自治体の顔の見える関係をますます強めていきたい」とのことでした。

この人材についての話は、過去に行った教育の一般質問内容とかぶりましたが、個々の人々を対象にした分野だから、やはり支え合いや支援の気持ちを抱く「人」が原動力になります。人を貴重な資源だと認める町では、理にかなった考え方ではないでしょうか。