一昨日、ようやく耐久レースみたいな9月議会が終わりました。 子ども達の夏休みが終わり1週間も経たないうちに始まった議会(期間は1週間ほど)で、準備が大変でした。 まだ日中は暑いですね。
議会最終日には、南足柄市の割烹料理処「ばんらい」にて、議場で向かい合っていた執行部(町職員)と議員との意見交換会という名の会合がありました。見た目も美しい秋の味覚で、私にはご褒美のような時間でした🍁 質疑応答で対峙した課長さんの本音に笑ったり、楽しかったです。
令和5年度の決算 気になるのは将来の子どもの負担
(議会の昼休憩に、役場目の前の餃子屋ヒロ。水餃子スープ美味しかった。白米の定食も美味しそうだったなあ。 今みたら去年の決算を書いたブログでも昼休憩で食べた料理写真を載せていた)
3,6,9,12月の定例会議では一般質問や委員会報告などがありますが、前年度決算審議があるのが9月議会の特徴です。 令和6年度に入ってすでに半年経ってからの前年度決算なので、令和5年度がどのような1年だったのか振り返りながら数字を見ることになります。
開成町ではコロナが収まってきて「4年ぶりにあじさい祭り開催」「4年ぶりに阿波踊り開催」などようやく賑わいを取り戻してきた年でした。 「開成小学校150周年」という記念式典もありました。
しかし実感としては、子供たちはコロナ禍の休校ですっかりYoutube とお友達になり、学校は無理してまで行かなくてよい場所になるなど、足元から元通りになることはなく、変化してきた実感があります。 価値観も生活様式も多様化、複雑化してきて、少子高齢化による将来の日本の漠然とした不安は、政治不信も加わり、ぬぐい切れないものになっています。
例えば開成町の決算書に、そのような不安要素が数字で表れているのかどうか。 そうした視点で、ときにはコロナ前と比較したり、推移をみたりしながら眺めていました。
引き続き粛々と頑張っていく
結論からいうと開成町は将来負担比率というのが現在は31.8%。健全かどうかの判断基準は350%なので、現在のところ、この比率(財政に対する借入金の大きさの割合を指す指標)に関しては問題なしとの財政課の見通し。
過去の大きな事業だった小学校新築の償還(借金返済)も負担が大きいときは将来負担比率50%台が何年か続いたそうです。 今は返済完了の見通しがついているし、今後に庁舎新築分の償還も始まるが、同様に着々と返していくことで、減ったり増えたりしながら健全といえる数値をキープしていくだろうとのこと。
ちなみに自治体の財政健全化判断比率が大きな注目を浴びるきっかけになったといわれるのが2006年夕張市の破綻。 同じ令和5年度の夕張市の将来負担比率は337%でした。(!) (高齢化率53%…気になってしばし夕張市の情報を見てみましたが、少ない子供たちを地域で育てているような温かさがありました)
全国的な少子高齢化の傾向は開成町にも当てはまり、後期高齢者医療負担や、介護予防といった老人福祉費は増加しています。 子どもにかかる費用も、国の子ども医療費18歳までの助成拡大や、出産費用補助金アップなどで大きく増加しています。
頑張っていくにあたり「元気に!」が加わるといい
決算表から読み取れることで気になったのは、開成町は子育て世代の起業家や自営業は少ないんだな、ということ。 ここが増えると、町の元気さアップに繋がるんじゃないかなと思いました。 新興地で増えたのはほとんどサラリーマン世帯ですからね。
また、1世帯あたりの平均人数が減少しています。 単身世帯や、2人暮らしという世帯が増えて、複雑化・柔軟化するコミュニティをどのように既存の地域コミュニティである自治会と細くしなやかなに繋げていくのか、丁寧に見れば双方が活性化する可能性は高いように思います。
1世帯あたりの人数が減っているのは全国的な傾向ではあるけれど、開成町は子育て世帯でまだ伸ばせるかもしれない。 せっかく家を買って子育てするような裕福な家族がいるので、「自然がゆたかなところでのびのび暮らせる」と若い移住者を呼び込むのだったら、都会と変わらないコンパクトサイズの家ではなく、あえてゆとりある家々を提供する仕掛けや計画があってもよい。そろそろ宅地化&世帯数増加で人口増加ではなく、若い家族の子供数が増えることでの人口増という数字が見たいと思いました。
その他、子育てにしても福祉にしても、隣の市町との共有サービス負担金が様々あるので、広域連携が実生活でもっと実感できるといいなとか、
決算書から浮かび上がるものは非常に多く、本を読むような面白さがあります。・・・が、あらゆる現場を見ていないと数字と事業が繋がらないので、あまり没頭し過ぎず、バランスを大事にしたいと思いました。