研修②議員の任務、なり手不足解消案。研修「聞いて終わり」にならないために

写真は、「当選祝いだよ!」と釣り好きの人がくれた、朝に釣ったばかりの大きなアオリイカ! 子どもがさっそく綺麗に捌いて刺身に変身✨余りのゲソで天ぷらも。たまたま買ってあった山葵(ワサビ)と合わせて美味しかったです✨🦑

研修レポート書くのはいいけど、その扱いは? 

私が所属する町議会では、研修後は報告書「研修の成果」の提出を議会事務局から求められます。 これを「提出して終わり」では議会として不作の年になります。

 委員長・副委員長・議会事務局長が対象の研修は、委員会の中でその「成果」を共有し吟味し、議会に反映することが目的とのことです。 そもそも個人的な理解や、個人の成長に留めておくのはもったいない内容です。 

報告書を提出して後は個々に任せるというのなら、内容の良し悪しは全く関係なく提出という行為がゴールになります。 (余程内容が悪ければこっそり議長から注意を受けるくらい?) 

私が自治会長だった2年前、会議中に役場の職員が

「役場では『伝えて終わり』『聞いて終わり』とよくお叱りを受けますが…」

と唐突に反省を述べ始めたことを思い出しました。 (→「開成町青少年問題協議会①」) 実際、役場(役所)では絶え間ない住民からの要望や年間計画に追われているから、振り返って吟味する時間が少ないのだと思います。 ・・・今、今回の研修について、委員会としては聞いただけの段階です。     

私達は宿題を与えられている。

で書いた内容で、片山氏がポストコロナの話の際、「行政のやり方を振り返るのが大事で、議会として主体的に取り組んだら良い」 と話したのは、そうした行政体質をよく理解した上で、議員に課した宿題だと思っています。 言い換えると「議員が役所と同じ体質で『聞いて終わり』にしてはいけないよ」と聞こえます。  

確かに環境問題など、個人の一般質問でつつく以上に、委員会として複数人でリサーチして総動員で推し進めるような大きな項目ばかりでした。 

議会は、行政が「福祉はこうしていこう。教育はこうしよう」と決定した事柄に対して監視し、理由や成果を追求していったり提案したりという重要な役割を持っています。 ということは、住民がよく「町はこれがなってない」と文句を言ったり漠然と不安を感じているのは、町だけのせいではなく、議会の監視力や、住民の声を収集する力・伝える力が弱いせいでもあるということです。  (身近な地方紙「タウンニュース足柄」に分かり易い説明がありました)

 … ものすごく、今更何を言ってるの??という感じですが、議員個人としての仕事に加え、議会としての役割を理解し、なんて重いんだと改めて(いや初めて)実感したのです。もともと政治という分野に関心が薄かったもので・・・。 

片山氏がサラリと示した「地方議員成り手不足解消案」

(facebookで載せた、研修先でお会いした他町の議員さん達との写真。 このパワフルな方々とも協力していく。) 

自分の議員任期の4年計画と、議会内の「委員会4年計画」を立ててみるのも、共通目的に向かって一丸となるべきところはなるための一案かもしれません。  

例えば、片山氏が最後に質問の答えとして示した「議員成り手不足解消案」は、「報酬を上げましょう」というものではなく、「報酬を上げるなんて都会ならともかく地方では住民の理解が得られないので、現状のように時間を工面しやすい自営の人や退職者に偏る。 会社勤めの現役世代を議員に引っ張るためには、副業でも出来るように議会を分散して毎月第●曜日にするなど、有給を取りやすいかたちにしたら良い」 というものです。 (なってみて気づきましたが、子どもの習い事や下校時間が曜日で決まっている子育て中の議員にとっても、その方が有難いです。)

これにまず委員会一同が同意するか否かの意思確認は、議員が地域住民の声を聴いたうえで議論して行う。 議員一同としてはどうか。 住民の考えはどうか。 やってみようと決定するなら、議会運営委員会が行政と調整しつつ数年をかけて取り組むような改革なのかもしれません。 他の片山氏からの提案の一つ一つはどうか?  

今回、名高い片山善博氏の講演会内容は「神奈川県の町村の議会委員長・副委員長・議会事務局長」に向けられたものです。 「都会の話だから、うちの議会委員会に当てはまらない」というものではありません。 そして誰に聞いても内容について絶賛していました。 そんな素晴らしい内容(議会として動いたら良いとする数々の問題提起)について「委員会としてはやっぱり一つも取り入れません。実(み)はできません。個人個人でどこかで種まきするかも?しないかも?」…というのは、畑でいえば不作です。