一般質問#7④賛否が分かれる教育問題に向けた、開成町のこれからに期待

今日は小中学校の修了式で明日から夏休み! 今日も暑くて、最も高温となる真昼間に子ども達はランドセルを背負って下校するので、様子を見に行きました。学校横には、暑さを心配をしたらしい親御さんのお迎えの車が連なっていました。 facebookで触れたところ他の人も関心が高い様子が伺えました

タイムリーに、「フルインクルーシブ教育」を推し進める動き(海老名市)

でインクルーシブ教育とフルインクルーシブ教育の違いを書いたあと、海老名市が後者に向けて舵を切ろうとしているようだと、記事を届けれくれた方がいました。どうも有り難うございます。➡神奈川新聞社説「市、県の教育委員会は改革の道筋掲示を」

記事では、改革案や具体策を示さずに「一緒にすること」を推し進めようとする行政・教育委員会にチクリと言うものでした。参加した保護者が拍子抜けしていたことや、「せっかく特別支援学級で落ち着いたところなのになんだ」と不満のコメントが記されていました。

当事者の方々と同じ話合いの場を設けたことは良かったと思いますが。 私は一般質問中、当事者との話し合いの提案には「悪いことではない」と答えられましたが、子ども基本法も出来ましたし、必要なことでは?と思います。

私が話を伺った特別支援学級にお子さんを通わせている保護者達(グループ6名、個人5名)のなかでも、踏むべき段階が分かる専門家以外は「特別支援学級はやめて、みんな一緒に過ごしたほうがいい」と言う親御さんは一人もいませんでした。現状を見ているからこそだと思います。

校内や地域社会の見えない差別意識、クラス生徒数や支援員の質、教育領域の縦社会・・・これらが、より、ひとり一人の考えや個性を尊重するように変わっていくと期待できないうちは、「みんな一緒」と理想を語られても不安を感じるしかないお子さんや親御さんがいます。

開成町の場合、町長に活路を見ています。

今の保護者さん達からの建設的なご意見とすれば、おかれている環境のなかで、せめてここは良くしたい!というものでした。

「特別支援学級の担任は、新任や時短の先生1人ではなく、経験がある先生がいい」「アルバイトの支援員や自分達にも学ぶ機会があるといい」「教育機関は福祉や医療分野ともっと連携を」などなど沢山ありました。 そのような、割とすぐ改善できそうな話を私は今回扱い、教育長も聴いてくださいました。 町民の声をお伝えはして、本筋テーマの前段のような話に終わった30分の一般質問でした。

開成町の教育委員会は今のところ、あくまで県や国の方針に沿う範囲内で尽力されています。 国や県の方針を変える…ことは難しくても、その可能性や町の教育改革について期待できるのは、民間出でフットワークが良く、教育にも思いのある町長のほうです。

県と(与野党とも)話す機会が設けられている町長ですが、過去には文科省と繋がりを持っていたことを生かせば、再び接点が持ちやすいと思います。

元営業マンの町長さんは国に営業を

国より先に県なのでしょうが・・・町長はそういう動きが出来る立場ですし、またそれが期待できる山神町長なので、そのように要望しました。「可能性を追求する」と即答で嬉しかったです。

2010年、町内2つのうち1つの小学校が出来る際には、文科省の人が町の教育長に就いていました。 2校とも文科省が掲げていた事業「コミュニティスクール」の認定校となりました。 横浜など大都市以外では先駆けとなりました。 (地域の人を巻き込んで地域とともに在る学校ということ➡文科省の説明ページ

今の開成町は、国とは関係が途絶えているものの、コミュニティスクールとしては生きています。開成町の小学校は地域の方々に交通指導ボランティアや課外授業の受け入れ、保護者達にはプール監視やミシン指導員等々を担ってもらっています。

文科省がコミュニティスクール=地域の人たちとともに話し合う…と机上の指針だけを示している状態で、それに従う机上の会議ははっきり言って形骸化しています。 でも実践例としては多く、文科省に経過や実績をアピールできると思っています。

上記のようなアピールとともに、このように頑張っている小学校でも教員不足の影響があること、しわ寄せのように特別支援学級に在り方に課題が多く出ること・・・それらを相談することで次の段階に進んでほしいと長い目で期待しています。

教員不足という大きな問題と、特別支援学級に通う児童や不登校児童増加という現実、これらを抱えながら、一人一人に寄り添い共に学ぼうという理想・・・、学校教育が大変です。 ある関係者は、「とっくにキャパオーバーなんですよ」と仰っていました。 また町外ですがとある校長先生は、「特別支援学級を教員たちがチームで見るとか、教員全員が担当というけど、現場は教員不足で難しい。担当制にならざるを得ない」と悲鳴を上げていました。多くにあてはまる話ではないでしょうか。

子ども達の将来の夢(写真は一部。漫画家とかダンサーとかバラバラ。)も多岐に渡っていて、家庭環境も価値観も昔より様々なのでしょう。 社会のなかの無意識下の差別意識改善は行政側が意識して取り組まないと変わらないし、人材育成は子ども達への投資という考えを含め、しっかり予算をかけて取り組んでいく分野だと思います。 難しい話なので、町は町民を巻き込んだ施策を展開し、さらに県や国への問題提起と要望を続けていただきたいなと思っています。

教育の話はまた扱うことがあると思いますが、一般質問に関連した話は一旦終了です。 とりとめのない長文になってしまいましたが、どうも有り難うございました。