先日は町内の自治会対抗駅伝大会でした。走者の頑張りや全員に向けた地域の方々の応援で会場全体が良い雰囲気で楽しくて、元気をもらいました! 去年の大会で初めて良さを知りました。
「教育の町開成」たらしめる語源や由来を、小中でなぜ教えないの?
先週の一般質問では、教育について質問しました。 内容は不登校対策や、人材不足に町民力を求めたら・・など、内容を詰め込み過ぎた反省が残ります。(ブログも1度にまとめられません…) ↓写真は、開成町議会ホームページにある予告動画です。https://www.youtube.com/watch?v=OPMPWl8pdog
「開物成務(かいぶつせいむ)」についても上手く質問できなかったけど、意図は十分に伝わったようで、山神町長は自ら「由来も意味も、もっともっと町内を含めて発信していかないといけない」と仰っていました。 開物成務とは?以下、議場で強調した由来や関連話です。 3段階として、最も疑問視したのは3つ目です。
①開物成務(かいぶつせいむ)●意味:人々の知識を開いて世の中のなすべき業を成さしめること。 ●中国の易経から来た古い言葉。 ●教育を意味する言葉として、全国区では東京の私立開成学園(中高一貫男子校)が有名。
②開成町と開物成務 ●今年150周年を迎えた開成小学校の名前の由来。その後、村が合併して町の名前となった。つまり町名より教育の場である小学校名が先! ●名付けたのが150年前とは、上記の開成学園より早い! ●150年前、農家が大半を占める地域にあって、中国の易経(儒教の経典)にある語を用いるという造詣深い人物たちがいたことが分かる。 すぐ近くの南足柄市には福沢諭吉が頻繁に訪れたことを由来として福沢小学校もあるし隣の小田原市には二宮尊徳がいました。
③現在の開物成務 ●上記①②について、今の教育現場ではほとんど教えられていない。
3,4年生で故事成語や諺を習うときに触れたら良い、また開成小学校は課外授業で瀬戸屋敷を訪れるが、その土蔵内に掲げてあるので説明すれば良いのに…とは別の保護者談。1年に1度、詳しく話すだけでも違うと思います。
↑瀬戸屋敷土蔵にあるものは、故宮博物館関係者である中国人書家が露木順一元町長に託したというものだそうです。
名前の深みやアドバンテージを、教えれば子ども達も分かる。
小学校は町内2校(開成小学校、開成南小学校)あるうち、150周年記念があった開成小では、話の中で「触れた」ことはあったとかなかったとか(?曖昧です。)また学校だよりのタイトルが「開物成務」なので、高学年の子は聞いた子みんな「なんか見たことある。」「聞いたことある。」程度のことは言います。 しかし学校だよりは現在は保護者の携帯電話へデータ通信と変わったため、もう低学年では字面を目にすることもなく全く知らない子が多いのでは?とのこと(開成小の複数のお子さん・保護者談)
もう一つの南小のほうでは、児童達や、南小卒業生たちは保護者も含めて、私が尋ねた親子ほとんど 「一度も聞いたことない」 「全く知らない」 と言います。 総合学習で自主的に調べた子はよく知っていたので、その発表を聞いたクラスの子達ならよく理解してるかも?という微々たる周知度。 (追記:5年前にいた先生が中国の言葉だと説明してくれた…という子もいました。 二校とも担任により差があるけれど、学校としては取り立てて教える方針は特に無かったようです)
「教育の町」「教育の町」と繰り返し前町長や議員達が言うのをこれまで聞いてきましたが、何をもって「教育の町」だと言っていたのか、町民の多くに通じていなかったのでは。
開成町には「人づくり憲章」という高尚なものがあり、そこから教育振興計画など、教育に関連する重要な計画書ができています。その憲章の序文に最たる考え方として掲げられているのが「開物成務」です。 町民たちの知識を開いて、為すべきこと(まちづくり)を成す。という意味合いがあります。
多くの自治体が英語やICT教育でアピールを競うなか、絶対的に「教育の町」だと胸を張れる根拠があるのに、大事に仕舞われている状態です。 きちんと光を当てれば、子ども達は開成町には誇れる歴史や先人の話があると気付きます。 またあまり知られていない難しい故事成語を詳しく知れば、子ども達は賢くなった気分(自尊心up)になるかもしれません。 そういう感情は町民としての誇りを育む要素になり得ます。
ちょっと驚いてしまった「なぜ教育現場で教えないのか」の理由は、教育長によると開物成務(かいぶつせいむ)が、子ども達は「怪物」だと捉えてしまう恐れがあるからだそうです。 幼稚園生にはそうかも。
教育に力を入れていきたいという町長が、「町内も含め発信していかないといけないもの」と気づかれ、声を大にしていました。 期待したいと思います。