先日、ここ開成町の農村地区(金井島地区)の着物古着屋さん「古民家ガーデン紋蔵」で、気軽に参加できるミニイベントがありました。
着物を着て、紋蔵やすぐ近くの瀬戸屋敷で写真を撮り、あじさい農道を散歩して、ご近所のお蕎麦屋さん「あしがら翁」で美味しいお蕎麦を食べましょう… という御遊びです。 選挙後から任期(5/1から)までの間だったので、ホッと一息つきたいし、翁さんのお蕎麦たべたい・・・と思って参加しました。(お蕎麦はまた別メニュー楽しみに行きます)
紋蔵は、すぐ近くの瀬戸屋敷ほど知名度も来客数もないものの、そこが良いという気分のときにふらりと訪れます。 あじさい祭りのときなどは庭にテーブル椅子が出ていて、美味しい天然水で休憩できます。 (➡ 「開成町100人カイギ」もここで開催されました)
先月も、ドイツから友人家族が来日したときにお邪魔しました。 雨天で肌寒い日、そこで働くスタッフさんは、囲炉裏に火をおこしてくれていました。 田舎ならではの、こうしたあったかい気遣いと雰囲気については、観光地疲れの彼らも絶賛していましたよ。^^
山々を背に、畑、水路、家々、庭…何気ない風景が素晴らしい地域です。 少し歩けば、実はよく手入れされ、大事にされているのが分かります。 我が家もこの地域で畑を借りたり、田植え・収穫イベントに参加したりと何かとお世話になっています。
外部が注目。デメリットに気を付ける
今回の着物で散歩のミニイベントの参加者は、私以外は全員が町外の女性達でした。 この素敵な場所で、いい感じでのんびり過ごしたい・・・と、そこで実際に住む人達が気付かないうちに外部ではアンテナが張られているのです。
地域の魅力が知れ渡るのはもちろん誇らしいことです。 でも一方で、瀬戸屋敷以外の周辺環境まで、大型観光地化やオーバーツーリズム(観光地化による周囲への弊害)にはしないよう、守るためにはそれなりの準備が必要です。
上の写真は、自治会長になったときに匿名で自宅に届いた冊子、また「足柄歴史再発見クラブ」から自治会に頂いた本。
外部に評価され外貨が入るのは大事ですが、その前にどんどん移住してくる町民にきちんと町で受け継がれている歴史や魅力が認識されないと維持が難しくなります。 着物や古民家というだけでなく、様々な琴線に触れる訴え方が可能な地域です。
今年、関東大震災一〇〇年。
管理人の志澤晴彦さんによると、各地でシンポジウムが開かれるし、なんと震源地は神奈川県西部だというし、もちろんここでも計画が進んでいるそうです。 「紋蔵」に関しては、被災したものの生き残り、そのまま100年残っている貴重な茅葺き農家 ということです。 古文書が残されており、小道具満載の古民家だし、密かに町の歴史館か北部観光案内所にうってつけの場所では・・・と思っています。
ぼんやりとそんな風に思っているうちに、やはり外部が先に動いて、横浜にある神奈川県歴史博物館の学芸員が資料を借りにきたそうです(!)
震災一〇〇年という大きな節目に、横浜国大では「防災国体」なる一大イベントが催されます。 そこと歴史博物館がリンクして、県内では大きな防災啓発ムーブメントが起こることでしょう。
紋蔵は、資料を貸し出すだけで済むのでしょうか。 開成町は、一時のことだと放っておくのでしょうか。 議員になってしまったから、これは傍観している場合じゃありません。