先週、開成町の社会福祉協議会が主催する「地域支え合い 井戸端会議」に参加しました。
このような機会は、関心ある人同士の知り合いも出来て良いなぁ・・・と思う一方で、社会福祉協議会(以下、社協)の動きに対しては昨年から疑問を抱いている部分がありました。
上の画像、昨年までは国か県のものと全く同じものを使っていたと記憶していますが、今見てみると町独自のものになっています。 よりシンプルに見やすく、開成町らしい和みある印象です。
国の方針ー自助・共助・公助
高齢化に突き進む中で、公的な福祉サービスでは対応できない生活課題が身近なご家庭でどんどん増えています。
一人暮らしの高齢者のゴミ出しや電球交換などの、行政に連絡するまでもない、「ちょっとした困りごと」。
これらを支えるために、国は全国自治体に地域支援コーディネーターを設置させて「自助・共助」強化に取り組んでいます。
ここ開成町でもそうです。 社協では、町にある14自治会それぞれに、助け合いネットワークや取組み・場所づくりを推進し始めました。 そして社協バックアップのもと、先駆けてモデルとして出来たのが、今や約40名もの登録者がいる「おたがいさまネット中家村」(中家村自治会)です。
ご近所さんがちょっとした困りごと(中家村の事例は、高齢者のゴミ捨てや庭の草刈りとのこと。)を担うシステムが出来ました。 地域の絆がより強くなり、とても良いと思います。 井戸端会議でも現責任者や初代リーダーが参加していて、関心の高さが伺えました。
しかし中家村地区と隣接しているけど他地区に住んでいたら、指をくわえて「うちの自治会はいつ出来るんだろう」と眺めていることになります。
急に自治会の通常業務が町依頼でガツンと増える印象。
自治会規模だと、町民全体に公平にサービスを行き届かせることは出来ません。 隣近所で不公平感を感じます。
国と国の不公平どころか、町内の自治会サイズ間での不公平を進んで生みだすなんて、行政は本来望んでいませんよね?
社協が「この自治会が達成!」「この自治会が立上げ委員会発足!」など広報に大きく出して、地域をわざわざ分断して煽るんですか?
地域住民の中には、「助けてあげる側になりたいけど、仲間を募ってグループを作りたいわけではないのに・・・」という人もいるかもしれません。
当時、私は福祉部所属の副会長でした。「当自治会では住民のために何が出来るだろう?」 そのような、プレッシャーを感じるものがありました。 他の自治会福祉部の話も聞くためにも動きました。
他の自治会・・・福祉部員らが「地域交流を!」を日頃からがんばって様々な行事を計画・実施しているところは、「今までやってきた活動が、支え合いに繋がるものだ。 これでも、まだダメなの?」という気持ちになったと言っていました。
ただでさえ開成町の各自治会は、前々から役員の成りて不足や、町から依頼される窓口業務等の負担軽減を訴えていたのです。
これ以上、役員を増やしたり、現役員の業務を新たに増やすことは自治会としてはできません。 「自治会で行う必要はない」と言いますが、「自治会」を強調して広報で煽り、自治区ごとに求める姿勢は、自治会に求めているのと同じです。
自治「会」でなく自治「体」では何をしてるの?
国が、「自助・共助・公助」を県に投げかけ、県がそのまま自治体に投げかけ、自治体がそのまま自治会に投げかける様子が見られたので、私は反発心が生まれました。
昨年のコロナ禍ではより強く、「支えあい活動」に関しては自治会に投げるけど、自治体としては「具体的に」何してんのさ? という気持ちでした。
そこで町の社協(以下、社協)のホームページをよーく辿って、「ちょこボラ」という半ば埋もれたサービスがあることを知りました。 町独自の、「ちょっとした困りごと」を地域住民がボランティアになって担う、「ちょこっとボランティア」のサービスです。
自治会に求めて来た助け合いグループの理念と同じものではないですか?
周囲の自治会役員や、利用者になるご高齢の方々に聞きましたが、6年自治会長だった前自治会長(一応、高齢者)でさえも、誰一人、その存在を知りませんでした。
この「ちょこボラ」ならば、どこの地区かは関係ありません。 自治会で新しくグループを構築する負担、運営する負担なく、社協が利用希望者ーボランティアの間を取り持ってくれるのです。
私はその社協の地域支援担当者にその存在の見つけにくさを指摘するとともに、開成町社協が持っている、そのような素晴らしい既存のサービスももっと周知すること・活用することを訴えました。
先日書いた、「エコ」の考え方と同じです。 既存のものの価値を見出して、磨き上げて、また活用するのです。 その方が、新設するよりもずっと負担が少ないです。