ちゃんと機能したらパンクしそうな民生委員制度。あまり知られてないのがちょうどいい。

 朝夕は涼しい秋風を感じるようになってきました! 写真は夏休み中に訪れた、真夏でも涼しかったところ。「富士山のバナジウム天然水」という高級ペットボトル水が箱根の観光地で売られてますが、まさにそれです。 

 最近は町から自治会長に、民生委員改選時期なので8月末までに選出するよう要請があり、私は現役の民生さんと動いていました。

民生委員さんは謙虚な方が多いですが、この高齢化社会で地域貢献度はとてもとても大きいです。 

民生委員は「いい人」評判があり、「穏やかな人」がいい。

そもそも民生委員とは?  民生委員は任期があり、一期三年です。 いわゆる「社会的弱者」の話を受け身で聴けるタイプの人が適任です。 ※ 社会的弱者・・・社会的、また災害時に何らかの助けを希望する、高齢者、3歳未満子育て中や妊婦、障がいを持っている方々・・・など。

そのような方々を見守り、様子伺いのお声かけをして、 相談事やご要望などを自治体の社会福祉協議会等に届けます。 一方で、自治体が設ける便利な、または必要だと思われる福祉サービスを紹介する「つなぎ役」の役割を担います。 そうして個人を癒すだけでなく、自治体の福祉環境の向上に貢献します。

皆さん最初は福祉の知識など全く無く、長く専業主婦をしている方でも、パート等をしている方でも務められるものです。 「頼もしい」より「優しい」人、守秘義務を守れる人がいいです。  

 単なるボランティアではなく、厚生労働大臣による厳格な「委嘱状」が届く、国が正式に認める地方公務員です。(厚生労働省のページ)

 民生委員が担当する高齢者は増え続けている?

高齢化社会なので、民生委員一人当たりが声かけ訪問する人数は多くて大変なのでは??

と思いますが、そこはうまい具合に、イマイチ何をしてくれるのか内情が知られていないからか、登録者が少ないため、少なくとも当自治会区域では、負担感なくちょうどよく回っているようです。 (全国的には、やはり成り手不足です。※日経新聞「長寿社会のリアル」

開成町は、障がい認定や高齢者世帯などなど、「要配慮者」という、見守り&声かけ対象者になる条件を満たす人達がいます。民生委員の見守り対象者として認定されるには、その人達が災害時要援護者登録をする必要があります。 その登録をしていない人がとても多いのです。 

確かに身近に親族がいれば、あまり必要性を感じないかもしれません。 自治体の福祉サービスを優先的に紹介されたり、災害時は福祉会館が避難先として優先的に利用できるなど、優遇措置は複数あるのですが。※他の自治体についての見守り基準等は調べてません。

どこの自治体も、もし「あ、これはいいサービスだ」と知られて登録者が増えたら、今の民生委員制度はパンクするのではないでしょうか。 もしくは、月5,000円程度の活動費なんて、割に合わなさすぎる!と、成り手がいなくなります。 

町内各地区の要配慮者のうち、登録者は約半数

上記の通り、民生委員の見守り対象になるには自主的な登録申込みを経ることから、要配慮者数=要援護者数 とはなりません。 

当自治会の場合、要配慮者数の41%が登録しています。 また、町内14自治会のうち、50%をギリギリ超えているのは3つのみで、町内平均38%です。 

本来、助けが必要だと思われる「要配慮者」だけど、古い地域では、隣近所に親族や親しい友人からの助けが見込まれているのでしょうか? 

 当自治会は新興地で移住者が多いです。 実際に私が自治会長になってから、独居高齢者が倒れていて、要支援の未登録だったので警察経由で調べてもらって、やっとこさ別の市に住む親族に繋がった例がありました。 移住当初から一人暮らしの方でした。

とっさのご近所情報だけでは「出身地は〇市だと言っていた」「兄弟が〇市にいるはずだ」くらいしか分からず、個人情報保護の壁もあり時間がかかりました。 自治会やご近所の民生委員さんが要援護者登録情報を持っていれば、もっと早くに対応できました。 登録=個人情報の提出が必要なので、現代ではどうしてもハードルが高いようです。

民生さん選出の話につづく