日ごろは冴えないサラリーマンが、実は地域を守る消防団員

今日は全国的に人員不足の消防団についてです。 表題は、私の驚きを表すために、どこかで聞いたようなヒーローもののキャッチコピーを真似たものです。 実際、私がお会いした消防団員は冴えていてしっかりした方ばかりです。 

 消防車でやってきて、消火活動などを行う消防団・・・。 実は彼らが、その辺で電車通いしている会社員や、地域の美容師さんなどで構成されていることを、これまでの日常生活で全く意識したことがありませんでした。 でもそういう人達が「少しでも地域を守る役に立てるのなら」と本業がありながら団員になってくれて、組織が成り立っています。

私は昨年度、消防団員による放水訓練に会長として参加して、団長から以下のように挨拶されました。

「実はこの消防団は、うちの地域と、隣である御宅の地域も担当しているのです。 御宅の地域からは団員が出たことがありません。 募集してくれませんか?」 

と。 このマンションの住民から消防団員? ずっと募集していたことも初耳でした。 それならばと、とりあえずポスターとチラシを取り寄せて、掲示したり回覧板を回してみたところ、住民からの反応は皆無でした。 

ここ新興地のマンションでは、地元で脈々と続いている草の根活動というものは見えにくいです。 なにしろ生の声を聴く機会もなかったのだから、無反応も理解できました。

※ ↑ 写真は今年の放水訓練で、副会長が作成してくれたチラシの一部。 今年も同じ人(団長さん)から「消防団員を募集中で・・・」という話をされました。 

消防士とちがって、消防団は地域密着・団員も地域から。 

 代々続く家に住んでいたり、農家など自営業が多い地域ならごく当たり前の「地域の若者は消防団に入れ」かもしれませんが、新興地では馴染みも関心も無い人が多いです。

  消防署に勤務している消防士は、24時間体制で常駐している公務員です。 一方で消防団員は、日ごろは別の仕事を持つ非常勤特別職の、地方公務員です。(画像東京消防庁HPより) 

 全国では約30年前に100万人を割り込んで以来ずっと減少が続き、令和3年4月1日時点で80万5千人とのこと。 徴兵制の代わりのように18歳~40歳くらいの年齢制限があった地域の多くが成り手不足に悩み、年齢上限は廃止する傾向にあります。(そして全国の団員平均年齢は40歳を越えました) また、じわじわと学生や女性の消防団員が増えています。(以上総務省消防庁の統計ページより)

開成町消防団はというと、7つの分団があり、それぞれ15名定員となっています。 全国の例に漏れず、高齢化と定員割れが続いています。 当自治会があるマンションは、隣の自治会がある一帯(古くからある地域)と合わせて一つの分団になっています。 

その分団に欠員が出ているので、現在は大募集中!とのことです。 

消防団と自治会・・・ 問題がかぶる部分があります。 

相当の税金が使われており、地域の防災に関わることで、現在進行形でがんばってる人達がいるにも関わらず、世間の蚊帳の外の話をしているような気がしてしまうのはなぜだろう? 

消防団も自治会も、ちょっと調べれば古い慣習や押し付けに民間人の不満噴出という共通点もあります。 自治体は危機感を出だいて向き合うくらいがちょうど良い。 私は根本的なところからクローズアップしてもっとよく知りたい。

ブログで書くことで頭の中を整理しつつ、私なりに掘り下げて行きたいと思います。