マンションならではの防災対策-共通認識で住民同士の絆強化

1月の広報日が正月休みで前倒しとなり、明日12月28日の予定です。 

意識が付いていかずに段取りが非常に悪くなってしまい、数日前から明日の当日まで準備に追われることが決定しています。 とほほ。。。

謙虚な、その道の有名人(小田原在住)が自治会館に来てくれました

12月半ば、大型マンションの住民で構成されている当自治会は、マンションに特化した防災講演会を開催しました。 クリスマス会の翌日だったので、パッと雰囲気を明るくするツリーが飾ってある会場でした。

二部制で計40名近い参加者があり、防災部の方々6,7名が交代で受付や、会場設営と片付けを担ってくださいました。 参加者は男性女性、年代も現役~80代と様々で、テーマに対する住民皆さまの関心の高さが伺えました。

講師は永山政広さん。 つい先日の大阪ビル火災のニュース番組で解説員として何度もテレビにご出演だったという「時の人」です。 

講演会の受付時から、「昨日、テレビに出てた方ですよね!!」と参加者の方々がざわついていました。 そんな方が、すぐ近くの栢山在住だそうで、親近感アップです。

永山さんは、小田原市消防本部を退職後、ご自身で「減災研究室 ラボラトリー・フィードバック」を設立し、防災アドバイザーとして全国各地でご活躍です。 

それだけではなく、メディアにも登場したり、テレビドラマの監修や指導をしたり・・・ お近くにそんな方がいるんだなぁと、この人を見つけて講演会をセッティングした副会長にも感心しました。(仕事上、繋がりがあるそうで、自治会ということもあり講演料その他を見直してくださいました!)

防災訓練も防災知識も、発生後からの具体的な流れを想像できたら現実味が増す

防災部以外の役員から、「マンションならではの防災情報を共有したい」との切実な声があがっていたのを、ようやく実現できました。 

具体的には、大震災を想定しての話です。

「トイレは壁面が多く潰れにくいし、上から落ちてくるものがないから逃げ込むのは正解の場合が多い」

とは戸建ての定説であり、マンションでのメリットは無く、むしろ閉じ込めが起こり得る。

また、「災害で断水が起こったときのために風呂の水は溜めておく」 

というのも、集合住宅だと配水管破損箇所を探すのが困難なため、水は一切流してはいけないと通達されることがある。 風呂の水がいつまでも流せず腐って菌が発生するなど、流せない問題の方が多い。

そのような戸建ての常識が通用しない例が多くあることが分かり、非常に有意義でした。

また、そうした具体例を教えてくれるだけでなく、

「『想定し得る最大の被害』が、最近はけっこう起こっています。 震度6以上の地震は来ます。 そう思って備えてください。」

「楽観的に情報を否定しない。 思考停止は、本当にやめてほしい。」

と、謙虚な姿勢ながらバッサリと言い切っていたのが、切迫感を抱かせてくれて良かったです。 

どうも被災地と離れていると、頭がつい平和ボケしてしまいますから、永山さんの教えは冷え冷えの冷や水になりました。

防災タイムライン作成に取り組もう

とても見易くて良いです。2019年の台風19号を受けて、国の方針で全国自治体で作られた、風水被害に対応したもの。

防災タイムラインというのは、永山さんも推奨している、具体的に災害発生からどう動くのか!? を見える化した表のことです。

開成町役場の防災ページでも紹介があり、上の表がダウンロードできます。

残念ながら国の指示があった風水被害を想定したタイムラインのみと昨年夏から更新されていないので、昨年度末~今年度頭に大きな話題となった富士山噴火によるハザードマップ変更等の話には触れていません。 また、常に言われている大地震についても、ありません。

その点を、今回、永山さんが開成町にお越しになるにあたって調べて見つけ、指摘してくださいました。 防災担当の副会長はすぐに町役場に電話して伝えました。 

(では、小田原はどうなの?と思ったら、市役所の防災ページに地震編も加わっていました! 今夏に全国ニュースになった熱海の土砂災害を受けた見直された内容も含まれています。)

地震編や火山灰編が加わらないなら、当自治会で同様の物を作り直し、なるべく早くに住民に配布して実践したいものです。マンションならではの情報も織り込んだ方が良いですし。

そうして実際に同じ作業をし、必要な情報を共有することで、昨今は関係性が希薄と言われる住民同士の同族意識のようなものが芽生えるかもしれません。 

防災には、隣近所の挨拶・日頃の交流が基本! 悲しむのは災害本番にして、それまでは楽しんで備えましょう!

その教えを大事に、薄れないうちに実践と活動計画に移していこうと思います。